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2005.06.03

スクールカウンセラーの現状

スクールカウンセラーの現状とその問題点。改善策は???

先日、某雑誌社から取材を受けて改めて感じた事がありました。それは、スクールカウンセラーの現状です。スクールカウンセラーの全校配置が文部科学省より打ち出され、それに向けて本格的に始動し始めている昨今、現実は財政難であったり、スクールカウンセラー(以下、SCと省略してるところもあります)としての人材が確保されていなかったり、学校によってはSCの存在価値も認めてもらえないようなところもあります。また、臨床心理士などの有資格者がSCとして活躍していますが、全く現場経験がなく、大学・大学院を卒業して初任ですぐにSCとして現場に着任しなければならない現実だってあるのです。

最も酷なのは、SCは常勤ではなく「非常勤」だということ。そのため将来的な保障はなく、時給は5000円以上と高いが週8時間の規定があります。月によって収入に増減があり、極めて不安定な職業といえるでしょう。

現場に入れば子供たちとの問題よりも、教職員や保護者への気遣いで数十倍苦労します。子供たちへの心のケアをする前に、自分自身がケアされたくなるのが本音-------------------です!!!(苦笑)

某雑誌社からは、以前私がこのサイトでSCのことを書いた「スクールカウンセラーのお仕事」という過去の記事を偶然見つけたのだと思いますが、それをみて取材をさせてほしいとの申し出がありました。メールで突然という取材の依頼は一切お断りしていた私でしだが(笑)、取材の内容が他でもない「スクールカウンセラー」の現状を訴えたいという申し入れだったことと、大変に信頼性のあるメジャーな雑誌社だったことから、何とか時間のやりくりをして、メール&電話での取材をOKしたのでした。。。。。(@_@;)

取材は雑誌社からの質問にお答えするという形式ではありましたが、私は思うことをありのままに(いつもそうかもしれないが・・・笑)書いて返信したんです。もちろん、掲載ページの都合もあり、ほとんどカットされてましたが(爆)、それでも満足だったのです。

とにかく幅広い方々に、このスクールカウンセラーという専門職の現状・学校環境の中でスクールカウンセラーがおかれている立場などを知ってもらいたいと思っていたからです。実は心底、そのような機会を狙っていたのかも知れません・・・けど。(笑)

スクールカウンセラーが抱える問題点・改善点なども率直にお話しさせていただきました。以下がその内容です。雑誌にはほんの一部分しか起用されていませんが、ここ(ブログ)では公にします~!いや、公開させてください!!! (^_^;)
   
○SCが全国配置になることは、大変に良いことだと思っています。ただ、受け入れ先の学校の環境によっては、 相談室などの特定の場所が得られず、相談業務をどこで行うかという問題に直面します。会議室などがお借り  できればまだいい方で、場所も与えてもらえないような学校もあるようです。そのため、いちいち断って音楽室や 木工室などでカウンセリングをしなければなりません。私も最初に着任した学校では家庭科実習室が仕事場で した。今出向している学校は2校とも相談室が完備されているため、恵まれた中でゆとりをもって任務に従事す ることが出来ています。なので、SCを受け入れる環境を整えてもらいたいと思っています。

○SCは、殆どの場合1年契約のため、1学校での長期的視野に立ったプランニングが難しいという問題点があり ます。そのため半端にしてしまうケースがいくつも残されたまま、後ろ髪が惹かれる思いで次の学校へと行かな ければなりません。未解決のケースを放置してしまうことほど、子どもたちに失礼なことはないと感じています。 せめて1学校に3年間は勤務できる体制をぜひともつくってもらいたいと思っています。

○SCの一番の弱みは、教職ではないということまたは教職課程のことを何も知らないことだと思います。学校の  仕組みやノウハウを全く知らずに着任すると、教職員との間に必ずといっていいほど溝が出来てきます。もちろ  ん教育者と心理士ですから、それぞれが育ってきた学んできた環境は当然違います。だから意見の違いが生じ るのだと思いますが・・・。学校に養護教諭や音楽教諭といった専門分野を担当する教職員がいるように、SCも 教職課程の仲間入りができないものかと思っています。教職課程の中に臨床心理士等の専門分野の資格も取 得できる仕組みにして、SCを目指す人にはSC専門の教職課程を組み入れたカリキュラムにし、教員採用試験  を受ける。というシステムになってはいかないものかと考えます。そうすれば、SCも教員の仲間入りということ  で、報酬や労働時間の問題などが解決できるのではないかと思います。
 SCは高レベルな能力を要する専門分野です。学校全体のことや生徒・児童のことはもとより、教職員・保護者と の協力体制もつくっていかなくてはなりません。カウンセラーとしてごく当たり前の普通のカウンセリングをするだ けではなく、こうした周囲や組織との関係も密接に大切に育んでいかなくてはならないのです。その精神的重圧 を思うと、SCも教職として扱ってくれることで、孤立しなくてすむのではないか?と、思ったりもしています。最も、 現在は教職ではないので第三者的な立場からいろいろと気付いたりする面もあって良いところもあるのですが、 SCの存在価値をどのように位置づけてくれるのか、今後の文部科学省に期待するところです。上記の意見と矛 盾してしまうかも知れませんが、文科省がSCの「外部性」は非常に有効であるとしています。子どもたちが気兼 ねなく相談できるためには、教員以外の「外部性」を確保することの大事さをアピールしていますが、実はこの意 見にも賛成できる面があります。確かにSCは子どもたちが嫌う、成績などの評価は一切しませんので、相談し  やすい面もあります。 私個人的な意見ですが、この「教職」と「外部性」を互いに生かしたシステム(具体的には どうしたらいいのか・・ということは模索中ですが)になっていければいいと感じています。

○SCは毎日学校に来ているわけではありません。そのため緊急性を要したケースに直面した時、連動してカウン セリングができないことも難点です。また子どもたちが「相談してみたい!」というタイミングにSCが学校にきてい なかった・・・ということもしばしばあり、カウンセリングの時期を逃してしまうなんてことも良くある話です。何とか 勤務時間の改正もお願いしたい所です。
  
○学教法には「ゆとり教育」を重視した内容のことが記述されていますが、実際の学校現場では、週休2日制の  あおりを受けて教職員たちに「ゆとり」がないのが現実です。担任が生徒の心の問題を見て見ぬふりしてしまう ケースもよくあることです。しかし、教職とSCの互いの専門性を生かせば、生徒のことを良く分かってあげられる し問題の早期発見・解決につながっていくのです。この専門性を生かすという視点から見れば、SCの待遇は学 校現場において今のところ極めて低いものなので、行政には特に学校現場におかれているSCの存在を、よくよ く調査など見極めなどしてその実態を理解してもらいたいと思っています。
 文科省並びに関係機関は、SCのおかれている現場環境を知らなすぎると思います。実態をよくよく再調査し、ど うしたら子どもたちの心の問題が解決していくのか、伸び伸びと育っていけるのかを真に考えてSCの位置づけを 決めてもらいたいと願っています。学校環境によってはSCの役割がはっきりしない。なんてこともありえる話だか らです。

---------------というのが、私が今思うところの問題点及び改善点です。

発行された雑誌を見てみると、全国各地いろいろと苦労されているSCの皆様の状況が語られていました。「私だけじゃなかったんだ。。。」という共感性もありましたが、最後は怒りがこみ上げてきました。ものすごく待遇の悪い学校があるってことに・・・。

悲しいけど、これが現実です。スクールカウンセラーは学校現場では孤独と戦っていかなくてはなりません。とても夢や希望・期待がある仕事ですが、教職員から理解が得られなかったり、報酬(待遇)も不安定で、本来の臨床心理士という能力をほとんど発揮できないというか、生かされない状況下におかれてしまうのです。これは学校という組織がそうさせているのかなぁって思ったりもしますが。

私は幸い、初任の学校ではいろいろとありまして・・・俗に言う「問題児」(笑)でしたが、この教訓を生かし反省すべきところは反省して、教職員たちとも子どもたち以上に人間関係を作り上げていきました。だから今は着任する先々で孤立することもなくなり、楽しく真剣に先生方と子どもたちの問題解決のために翻弄する日々を送らせてもらっています。また、報酬についても、私の場合本業を持っているので、不安定ってことはありません。むしろSCの報酬は、ちょっとした臨時収入(お小遣い)として、ありがたく頂戴しています。

私は本当に恵まれていると思います。地域の方々からも多大なるご理解とご協力をいただいていますし、子どもたちの保護者からも自然な流れで相談を受けることもできますから。

でもやっぱり、ここまで積み上げてくるのはすん~ごく、苦労したかな・・・厳しかったし。

だから今は、SCの人材を育てていきたいと思っています。そして、全国のSCの皆さんと一丸になり、SCの現場環境がよりよいものへと整備されていくことを、ひたすら訴え続けていきたいと思ってます。

願わくは

来年度以降も国の補助事業を継続させてね!文部科学省さん!

そんなこんなで再度、スクールカウンセラーの現状について考えさせられたのでした。

※スクールカウンセラーについては、まだまだ言いたいことや書きたいことなどありますので、機会をみて追々につれづれなるままに・・・このサイトで記事をアップしていきたいと思っています。よろしくね~~♪

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Comments

>水香姉さん
レスがたいへ~~~んに遅くなり、申し訳ございません。。。引越しもあり、本とバタバタしておりました。

スクールカウンセラーって、聞こえはかっこいいけど中味はすんごく大変な職業なんですよ!(苦笑)

Posted by: おふう | 2005.07.03 at 02:34 PM

毎日お疲れ様~!!やっと少し落ち着いたんだ。良かったね~!!!

しかし、スクールカウンセラーってのは、ホント大変なのね・・・。
「子供たちへの心のケアをする前に、自分自身がケアされたくなるのが本音」って、すごく解る気がする・・・。子供は多感だからねぇ。肝心のカウンセラーや教職者が余裕ないと、そういうの伝わっちゃうもんな・・・。

心の余裕は重要だよね、ほんとに。忙しくて大変だろうと思うけど、おふうさんも自分を大事にしてね!

Posted by: 水香 | 2005.06.08 at 04:12 AM

>mamaさん
ご心配をおかけしましたが、どうにかブログ復帰しました~~~!(笑)

今は各学校にスクールカウンセラーが配置される時代になってきていますが、問題は山積しています。もっとも私は学校カウンセラーの立場から見た問題しか分かりませんが(爆)きっと学校側からみれば、これもまたいろいろとあるのかもしれませんけどね。

いつも応援、ありがとうございまーす★

Posted by: おふう | 2005.06.07 at 09:50 PM

おふうさーん!復活されたのですね。嬉しくって、何回もスクールカウンセラーの現状という日記を読ませていただきました。
娘の学校にも(小学校)カウンセラーさんが来ているそうです。でも、毎日学校には来ていないって娘が言っていたのを思い出し、どうしてかなぁと考えたことがあったので、おふうさんの日記を読んで、「ああ、こういう決まりがあったのか!」と、勉強になりました。非常勤ということもはじめて知り、大変なご職業なのに本当に待遇が悪いと感じました。
娘は直接カウンセラーさんに何か相談をしたことがないようですが、お話しはしたことがあるそうです。そのカウンセラーさんは男性の方みたいで、はじめはみんなで新しい用務員さんが来た。といっていたそうです。笑 小学生ですからきっと、カウンセラーと言われてもピンとこなかったのでしょうね。

私もスクールカウンセラーは、絶対に必要な存在だと思っています。非行や不登校などの子供たちを救っていける素晴らしい仕事だと思います。国もしっかりと足元を見て欲しいですよね!まったく!!

また遊びにきますー。

Posted by: mama | 2005.06.04 at 05:16 PM

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